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プロセスの重要性(The Importance of Process)

Tyl HP Notebook: March 1, 2011    


誰かに仕事として家の掃除を頼むとき、あなたはどのように進めて欲しいかを説明するでしょう。仕事がうまく進むようにいくつかのポイントを指摘し、特定の テクニックを教えるかもしれません。それは、あなたのやり方(プロセス)であり、それが最適だとあなたは知っています。あなたは20、30、いえ、40年 もそのやり方を活用してきたのでしょうから。もし、掃除屋がそのやりかたにしたがわなければ、仕上がりに気に入らない点を見つけ、不満が残ってしまうで しょう。

洗車でもそうです。どの車も同じやり方、同じ順番で洗車されていることに気がつくことでしょう。このやり方(プロセス)こそが能率化を助け、信頼性を増すのです。

私の本「Noel Tyl's Guide to Astrological Consultation」を読んだことがあれば、プロセスに対する意識ができているかもしれません。本に出てくる5つのケース例は同様なプロセスに従い ながら、ステップ毎に観察を深めていきます。異なるのはそのプロセスを通して形成される分析です。プロセスが分析をサポートするのです。

あなたは、今、4つか5つの観察のステップを書き綴ることができるでしょうか。1から6まで順に進む、あなたのプロセスを作ってください。

よく考えて、実際に試してみてください。あなた自身のホロスコープ分析法の本の6つの章のタイトルを。

もしできなければ、あるいは、どのステップの次にどのステップに進めばよいか迷ってしまうなら、自分自身で占星術を難しくしてしまっていることに気がついてください。不安の海を泳いでいるようでしょう。感じませんか。

最近私はある占星術の先生が生徒のグループに3つのホロスコープを提示するのを見ていました。素早く、要点を説明しようとしていたのでしょう。それは、あ たりかハズレかというアプローチで、いかなるプロセスも提示されていませんでした。それぞれのホロスコープについて先生の目にとまった、彼のよく知ってい る、あるいは、過去のケースから気に入っている一つ二つの点の指摘から始まりました。方向性はまるで明確ではありませんでした。

プロセスの論理性。。。私のオリエンテーション

私にとって、半球の強調は、分析、つまり、本人のビカミングの把握の重要な最初のステップです。(分析テクニックエッセイ1999年7月15日分や 「Synthesis & Counseling in Astrology」5ー34ページ、ティルマスターワークDVD#1などを参照)

そのオリエンテーションは、上記のテキストなどで説明されていますが、通常、逆行天体のない半球などにより強調されますが、それにより、本人の人生発展の 方向性を疑うことなく確立することができます。東へ向かう場合、自己防衛の傾向や引きこもり、西の場合、自身を他人に与えてしまう傾向、南の場合、搾取や 利用、さらには犠牲の対象になりやすい傾向、北の場合、初期の家庭の未解決の問題を気にしやすい傾向が考えられます。

これらのそれぞれの方向性は、強調され明確です。それぞれの方向性は、ホロスコープから推論される他の全てのこと、つまり、このプロセスの次からのステップに浸透していきます。

2.太陽と月のブレンド。

半球の強調の方向性の中、太陽はどのように月の統括的欲求の上で輝き焦点化するでしょうか。これはとても重要な考察でしょう。

バラクオバマのホロスコープを見てみましょう(August 4, 1961 at 7:24 PM in Honolulu HI)。劇的な西半球の強調があります。即座に、愛他主義、他人への奉仕、サポートすることへの情熱などの特徴を認識します。この推測に最初に重ねるのが 太陽と月のブレンドです。情報通で、他人を楽しませ、言語明朗で、激しくあるための輝くようなエゴの強さや指導的立場の想定(S&Cの 65〜103、DVD#1など参照)。

この最初の3秒のホロスコープ概要の掌握の中で、とても多くのことを知ることができるのです。

3.私のプロセスの3ステップ目は、35年前に発見し、その後、適用し続けている分析の鍵となる特別な天体配置を探し出します。土星の逆行、月のノード軸の強力な関わり、そしてグランドトラインや理想主義などの防衛メカニズムに関連する配置です。

オバマのチャートでは、プロセスの流れで(始めるのでなく、その中で位置を確立するように)すぐに父親コンプレックスに関連する土星の逆行を見つけます。 私たちのテキストで何度も言及しているものです。ノード軸が月と関連していることに気づき、母親の支配的な影響を把握します。そして、グランドトラインは なく、軽い理想主義の特徴のみがあることがわかるでしょう(海王星と太陽のスクエア、しかし、太陽、水星、金星の間には強い結びつきはない。)。これらの すべてはS&CやDVD#1などで詳しく扱っています。

これらすべてはアスペクトグリッドから簡単に把握することができます。

ホロスコープを見始めて最初の10秒のうちに、彼がとてもオープンで他人に与える人間であり、父親というよりは母親の膨大な影響を受け、確かで、自信があ り、情報通で、説得力があり、すべての中で最善を期待する、他人の世話を指数関数的に行う人間だ(蟹の金星が牡羊ポイントにある)ということが把握できま す。

4.次に、4ステップ目として、ホロスコープ内のアスペクトの緊張ポイントを見つけ、緊張下にある天体に支配されるハウスの分析を進めます(S&Cの225〜270ページやDVD#2と3などを参照)。

例えば、オバマの木星は11ハウス(愛されたい欲求)の支配星であり、土星の逆行から緊張を受けています(コンジャンクション)。バラバラで拡散した父親 との関係が、オバマに大きな承認と愛を求める欲求を残したのでしょう。彼はそれを稼ぎ手に入れることができるかもしれません(強力な木星と土星の接触は通 常人生における社会的な目的意識の焦点を推測させます)。このテーマは天王星とMCとのスクエアや土星と太陽のクインデチレに繰り返されています。太陽は 7ハウスの支配星であることに留意しましょう。成長の緊張のポイントはその充足を公共での関係性に焦点を持ちます。

冥王星の月との緊張関係は、いつも激しい母親の関わりを示します。それは遊び場のシーソーのように、片側が下がれば(土星の逆行)もう片側が上がる(天王星、MCとノード、冥王星と月)仕組みです。

5.5番目のステップは少し想像力を使い、職業プロフィールの最初の概要を考えます(DVD7や「」参照)。ここでは詳しく説明しなくてもよいでしょう。

6.6つめのステップは、半球の強調の理解の範囲から未来へと時間を進める中で重要な転機となるソーラーアークを把握します。

例えば、11才の重要な変化はどうでしょう(天王星=冥王星)。その後13才の個性の輝く時期は?(太陽=天王星)17才はどうでしょう(土星=太陽と水 星=ASC)20才での当惑と後退は?(海王星=MH)まだまだ簡単に目測できるポイントはたくさんありますが(DVD#4参照)、ここでいくつか挙げた ものだけでも要点を提示することができます。それらはホロスコープから即座に目に入ります。そしてその後、アークで見つけた時期についてトランジットで磨 きをかけます。1〜2ヶ月の期間に絞り込めればとても深い会話ができるでしょう。

繰り返しますが、ポイントは、今まさにプロセスに従って見てきたということです。次のホロスコープも同じように分析を進めるのです。どうですか。プロセスに従うことで得られる自信はあなたが輝くための助けになるでしょう。

自分のプロセスを創り上げてください。

(訳:石塚隆一 with miu)


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