HOME > ESSAY > TECHNIQUES

ミッドポイントの解釈:バーバラ・バンフィールド("Midpoint Interpretation" by Barbara Banfield)

今月は、シアトルの素晴らしい占星家 バーバラ・バンフィールドに「Analytical Techniques」の記事の執筆を依頼しました。バーバラは私のマスターズディグリーコースの首席卒業生であり、ASTRO 2000コンベンションで講演し、占星術雑誌「The Mountain Astrologer」にも何本かの記事を書いています。彼女の連絡先は (206)328-1228です。

Tyl HP Analytical Techniques 2001 Mar 30


占星術分析におけるミッドポイント・ピクチャーの利用法に関する多くの情報が、前の2つの記事(ティル筆)で紹介されています。端的に言えば、基本的な分析を済ませ、チャートに示された重要なテーマを確認したのちにミッドポイント・ピクチャーを採用するのが最善です。ミッドポイント・ピクチャーは、チャートのテーマを補強・拡大するか、もしくは新しい要素や矛盾する要素を提示するかのどちらかになるでしょう。−ミッドポイント・ピクチャーは、第一印象を修正する重要な「対位法」のようなものです。

チャート分析にミッドポイントを組み込む学習における問題のひとつは、特定のホロスコープ内で意味を持つミッドポイントの「数」に圧倒されてしまうことです。ほとんどの学習者は、熱心な研究と応用によって、チャート内の9個の天体、ノード、及びアングルについての知識を修得することができます。しかし、1000以上も存在し得るミッドポイントの組み合わせの意味を、丸暗記しようと考える人はおそらくいないでしょう..!

ミッドポイントを定義した素晴らしい本があります。こういった参考文献は西洋占星家の「必読書」です(ノエル・ティル著「Synthesis and Counseling in Astrology」、ラインホルト・エバーティン著「Combination of Stellar Influences」)。しかしながら、分析に重要かどうか、関連性があるかどうかを見分けるために、特定のチャートに存在するあらゆる組み合わせの意味を調べるというのはあまりに手間がかかり過ぎます。ミッドポイントの森の中の「どの木」がチャート分析に重要情報を加味するかを、占星家が迅速に見分ける助けとなることが私の目標です。

すべてのミッドポイント・ピクチャーの「正確な」定義を暗記しようとしたり、調べようとするよりむしろ、占星家は多様な組み合わせの「感覚」を発達させるべきであり、それは分析に取り入れるべき最も重要なミッドポイント・ピクチャーの迅速な把握を可能にします。

下記は、天体の多様な組み合わせの解釈の「感覚」をつかむのに役立つ端的なガイドです。

「迅速な把握」という、このミッドポイント解釈メソッドを用いることで、占星術的分析がいかに促進されるかを、月を使った例で見ていきましょう。月=土星/冥王星 のミッドポイント・ピクチャーがある場合、その個人が、安らぎや感情的な絆に対する期待を裏切られるような厳しい現実に遭遇した(アークがこれから形成される場合は「未来に遭遇する」)可能性を予想できます。自身の感情の脆弱性のために厳しい応答を恐れ、強固に防衛している可能性もあります。第一印象は「私は誰も必要としない」といった風情かもしれません。

しかし、月=金星/海王星はどうでしょう..? この個人は、他者の要求や感情に対して極度に敏感なのではないかと予想できます。 私たちは恋愛(対人)関係において、理想化の感情を持つものです。チャートには強い芸術的感性も示されています。この個人は、親密な関係における「感情的境界」に関して困難を感じるかもしれません。他者(何らかの点で理想化した人物)を喜ばせたり、その要求に気を配ることで、この個人の情緒の安定が保たれている可能性があります。s

上記で見てきたように、月は関連するミッドポイントによって(程度の差はあれ)異なる機能のしかたをします。その個人の感情的欲求の核心を即座に深く理解するために、「厳しい現実」や「敏感な感受性」というキーフレーズを使いましょう。より微妙なレベルのニュアンスを理解すべく、特定の意味を「後で」調べることは、解釈において常に可能です。

初めてミッドポイントを分析に組み込もうとする占星家のもうひとつのハードルは、特定のチャート解釈に利用するミッドポイントをいかに選ぶかです。分析において、特定のホロスコープに生じる全てのミッドポイント・ピクチャーを注目したり採用する必要はありません。始めに注目すると良いのは、出生図の太陽・月・ASC・MCに関連するミッドポイントです。チャートの全般的なテーマを拡大するミッドポイントに着目してください。これらは、最初に行ったホロスコープの概要把握に関して、素早く自信をつけさせてくれるものです。また、チャートの強いテーマと一見矛盾するミッドポイントにも注意してください。このタイプのミッドポイントは、解釈の精度に関して非常に重要な情報をもたらします。また、過剰な概括を避けることにつながり、クライアントの体験の複雑さに対処するのに効果があります。

次に、太陽/月 もしくは ASC/MC のミッドポイントに天体(どの天体でも可)が存在するかどうかを確認してください。太陽/月のミッドポイントにある天体は、親密な関係にまつわる期待と体験に影響を与えるでしょう。ASC/MC のミッドポイントにある天体は、人生体験の統合と個性の確立という進行中の過程において、決定的な役割を果たします。重要な転機を迎えた人生の決定的場面で、これらの天体のエネルギーは主要な役割を果たすでしょう。

牡羊ポイント(AP)に関連するミッドポイントには、独自の重要性があります(「テクニック」というドン(首領:ティルのこと)の1月のエッセイで詳しく解説されています。アーカイブを参照ください)。

上記の見方すべては、特定のミッドポイントの意味を調べることなく、まさに「感覚」に頼って迅速に完遂できるものです。通常どのチャートにおいても、出生の分析で考慮すべき重要なミッドポイント・ピクチャーは3〜6つ程度あります。占星家としてのあなたには、それらが何を意味するか、またそれらの重大性がどんなものであるかについて、一切の参考文献を調べることなく、大まかな概念を把握できることが望まれます。

重要なポイントを一旦選択してしまえば、あとは特定の意味を徹底的に探究するために自由に時間を使うとよいでしょう。さあ、重要ポイントを探しましょう..!選択肢を制限(限定)したことで、例えば、土星/冥王星 や、土星/海王星 などの意味のニュアンスを研究したり再考する時間が生まれます。2つとも「厳しい現実」の表示ですが、明らかに異なる「趣」があります。土星/冥王星は、精神の完全な破壊であり、指針の喪失です。土星/海王星は、自己イメージを侵食する影響力が、その個人を徐々にむしばんでゆく表示です。

ミッドポイント解釈の経験を積むにつれ、あなたは重要なミッドポイントをますます迅速に見分け、ホロスコープ解釈の統合に理解と複雑さの奥行を加えられるようになるでしょう。「鍵(ポイント)」は、最も重大なことを示すものに選択肢を限定するまでは、詳細の解釈へとはまり込まないようにすることです。すべてに注目しなかったために、何かを取りこぼしているのではないかと気にし過ぎないでください。これは大切だとあなたが実際に感じるミッドポイントを採用してください。

ミッドポイントをひとたび分析に取り入れたなら、それらがどれほど深い洞察を付与するかにあなたはきっと驚くことでしょう。ひとつの特殊なミッドポイント・ピクチャーに関する洞察から、ホロスコープ分析全体が重大な展開を迎えることもあるでしょう。−ミッドポイント・ピクチャーは、例えて言えば、様々な風味の複雑さを引き出し深める、スープの中のハーブ(香味植物、薬草)に似ています− ミッドポイント・ピクチャーは、首尾一貫した独自性ある個人の全体像の創造に役立つものです。

(訳:石塚三幸(Special Thanks to “EXCITE") 監修:石塚隆一)


Essay < Page top <