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王室観察(Royal Watchers)

Tyl HP Analytical Techniques, June 30, 2006


[ここでの学習テーマをよく理解するために、必須のホロスコープ全てを揃え、2006年7月のソーラーアーク2重円チャートを用意してください]

チャールズ皇太子 [1948年11月14日 午後9時14分 GMT ロンドン] とカミラ夫人 [1947年7月17日 午前7時10分 GDW ロンドン] 両者のホロスコープで
は、現在、成長過程における非常に鋭い「緊張」が幾つか表面化しつつあります。


Charles
チャールズ

まさに現在(2006年6月)、SA土星=ノード(正確に形成されるのは2006年8月)ができています。この配置は、配偶者に関することや世論によって 親密な関係の中で孤独を感じやすいという深刻な一連の問題を暗示します。同時にトランジット土星がチャールズの出生の太陽/月のピクチャー(水瓶座11度)にオポジションを形成しているため、この暗示は増強されています。

そしてそれは、2006年10月に正確に形成される困難なアーク・ピクチャー SA冥王星q=月(ソーラーアーク冥王星が出生の月にクインデチレ:強烈な感情や感情の激変などの表示。月は12ハウスの支配星)に到達します。− しかしそれ以上に重要な配置は、同じく2006年10月に起こるトランジット木星と彼の太陽とのコンジャンクションです。私たちは、冥王星がチャールズの5ハウスの支配星であることを考慮し、彼の息子(達)についても言及しなければなりません(後述します)。


Camilla
カミラ

カミラ夫人は2006年3月〜6月にかけてちょうど2度目の土星回帰を抜けるところで、T土星?_N冥王星、T天王星□N火星(火星は10ハウス支配星)が同時に形成されていました。2006年6月に、非常に緊密な存在であった彼女の実父が他界しました。

チャールズの動向に沿うかのように、2006年半ばにカミラ夫人のソーラーアークMCが彼女の出生の火星(MC支配星)にコンジャンクション(成長や責任、地位の変化の表示)になります。

この一連の配置は、土星回帰(彼の2度目の土星回帰は2007年10月に形成されます)から予期される「キャリアの頂点」のような、王室における何らかの特別な責任がチャールズに付与される可能性を暗示しています。

..もし結婚が難局を迎えているなら、この一連の配置は、調和を回復する良い兆しにはならないでしょう。しかし、たとえ夫人にとってそれが不快であるとしても、ウィンザー公爵としての「奮起」が見られるのではないかと、あらゆる事情を考慮して私は思っています[以下で子供達の状況を考慮するにあたり、この点を念頭に置いておきましょう]。

さらに解釈をすすめます。

Charles
チャールズ

1年後の2007年6〜10月には、SA月=天王星(7ハウス支配星)「感情の区別(個別化)や緊張」と、SA冥王星=金星(4・11ハウス支配星)「感情の無駄遣いや衝動」を背景にした土星回帰が起こります。

− チャールズが30代ならば、これらすべての天体配置は、婚姻関係を壊しかねないわがままな(気まぐれな)感情傾向の表示となるでしょう。しかし王室の事情と彼の年齢から考えるに、彼の新任務とはおそらくは王国の歴史的建造物の再建、復旧建築、復元などに関するものであり、一連の配置は個人的な事柄に関する表示でない可能性が高いでしょう。

しかし、彼が果たした結婚や、気の滅入るようなおきまりの官僚主義的側面などが王子を複雑な心境にさせる点は否定できません。2007年4月〜7月の SA月=天王星、T土星□太陽の形成と同時期に、T海王星が彼の太陽(アセンダント支配星)にスクエアになることに注目しましょう。

この年代でこうした緊張状態に突入するということを考えれば、健康に関する警報も見逃せません。チャールズの月は12ハウスの支配星、太陽はアセンダントの支配星です。カミラ夫人のほうは、SA火星=土星(彼女の夫を示す7ハウスから数えて12番目の、6ハウス支配星)が、T天王星□N天王星と共に、2008年6月に正確に形成されます。

さらに分析を続けます。

カミラ夫人のホロスコープでは、2010年1月に太陽=天王星(7ハウス支配星)と共に、 SA冥王星=MC という強力な配置ができます。その直後に、T土星が彼女と夫双方の4ハウスカスプにコンジャンクションになります(チャールズとカミラのアングルは2度違いでほぼ同じです)。これは大変意味深い配置であり、おそらくチャールズに鋭い影響を及ぼすものでしょう。もしチャールズが病気なるとしたら、芳しくない事態が想定されます。また、もし王位継承者の地位が戦略的に彼に与えられるとすれば、それは非常にチャレンジングなことと言えるでしょう。

..解釈を始めるときりがなくなります。私は13年〜14年間にわたり、チャールズが国王になることは決してないであろうと公的に主張してきました。しかし、チャールズは何かを行なわなければならず、また上記の天体配置はおそらくその方法を示すものです。主要なトランジットは婚姻関係に対して非常な負担をもたらす可能性があります。前述のポイントが示すことは既に私たちの知るところですが、後述のポイントについてはまだ分かりません。何が起こるか、私たちはもちろんこれから目撃することになるでしょう。チャールズを差し置いてウィリアム王子が王座に上がる準備が行なわれるという、舞台裏の戦略協定の可能性は考えられないでしょうか。


William, Prince
ウィリアム王子

チャールズの2人の息子のホロスコープも劇的な配置が形成される時期を迎えています。ウィリアム王子 [1982年6月21日 午後9時03分 GMD Paddington, London] のチャートには SA天王星=海王星・ASC があり、2007年7月〜11月にはT冥王星?_ASC となります(次いで重要な 天王星=ASC が2009年7月に正確に形成され、T土星はASCにコンジャンクションします。しかしさらに多様な配置が2010年に向けて形成されます)。



Henry, Prince
ハリー王子

若いハリー王子 [1984年9月15日 午後4時20分 GMD ロンドン] のホロスコープでは、来年(2007年)いっぱい MH=天王星が形成されています(彼のこれまでの養成過程を背景に、彼の何らかの個人的努力の周知や、彼の立場に関する声明の出る可能性)。これに続きT天王星?cN太陽となり、2010年に向けてはさらに多様な配置が形成されます)。


And the Queen
女王について

当然ながら、エリザベス女王は上述のすべてを統治しています [1926年4月21日 午前2時40分 GMD ロンドン]。彼女はすべての中心となり動いています。現在、ソーラーアークMC=月(「継承」に関する強大な自我意識)があり、次いで2007年1月には、SA土星がこの月と正確にオポジションになります。2007年夏に形成される月=太陽により、私たちは全盛を目の当たりにするでしょう(何らかの「告知」の可能性)。それは2008年〜2009年のT海王星□MCへとつながります。

− すべての表示が2009年〜2010年へと導いています。

コメントや意見はありますか?..王室に関して我々よりはるかに詳しいイギリスの同僚たちならきっと、話し始めれば止まらないでしょう。

(訳:石塚隆一 校正:石塚三幸)


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