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マンデンの魔法のチャート・ソーラーイングレスのハウトゥー (byディーンベンシック)
(The How-To’s of Solar Ingresses ? Mundane Magic)

Tyl HP Analytical Techniques August 31, 2006


自分自身にメガネや車の鍵をどこに忘れたかと問いかけたことはありませんか。マンデン占星術家として、私はいつも、宇宙は今年どこに記しを残すだろうか、と問いかけています。

世界に影響を与えるマンデンイベントを分析するのに使われる重要なテクニックにソーラーイングレスチャートというものがあります。それは任意の場所で太陽が4つの活動サイン(牡羊、蟹、天秤、山羊)のうち1つに入った瞬間のチャートを使います。

そのチャートは、その後3ヶ月のその地域に影響を与えるアーキタイプ的なテーマを精査するための地図になります。もし、国の首都で作れば、その国全体に関連するものごとを考慮することができます。

助けになる天文歴情報が、オンラインでhttp://www.astro.com/swisseph/にて見つかるでしょう。スクロールし「太陽のサインイングレス(Sun sign ingresses)」セクションで望みの年の範囲を指定してください。ここでは、その年のサインイングレスについてグリニッジ標準時で計算した正確な日付と時間を得ることができます。この情報を使いGMTでのイングレスホロスコープを作りそれを望みの場所にリロケートすればよいでしょう。

さらに洗練するときは、アストロカートグラフィーのソフトウェアがチャートを世界地図上にプロットしてくれます。それにより地球上のどの地域でイングレス天体がアングルと接触するかを知ることができます。多くのアングルへの接触により「標的」となっている首都に特に注目をするとよいでしょう。

天体やハウスを解釈するためのマンデン占星術ガイドラインを利用してイングレスチャートを精査しましょう。繰り返し特定のハウスへ注目の焦点を向けるような天体のアングルへのアスペクトやディスポジターネットワークに注目しましょう。

マンデン占星家の中には、牡羊イングレスチャートに主要な焦点をおき、一年全体にわたり働くと考える人もいます。そのチャートへのトランジットを注意深くモニターします。しかし、特定の3ヶ月の期間を随時活動のイングレスにより新鮮に考慮を向けていく方が一般的かもしれません。私はその方法を採用しています。

イングレスチャートの分析は、国家のホロスコープの分析に対する完璧な補完になります。実際それらは並立して観察するべきでしょう。イングレスの時間枠に起こる蝕やアングルやアングルの支配星へのヒットも特別に注目する必要があります。

ここにイングレスチャートが魔法のように機能することを明確に示す4つの例を示します。世界的に重要性のあるイベントを私は選びました。また、例5では次のイングレスへと予測を拡張しています。勇気を出していくつか予言を作ってみましょう。ぜひ私のガイドに従い、このテクニックからなんらかのひらめきを得てください。

例1:1968年夏のシカゴでの蟹イングレスチャートを作ってみましょう。 [June 21, 1968; 3:13 am; ASC=25-Taurus-41]

海王星がDSC上にあり、冥王星に支配され(5ハウス)、それは天王星とコンジャンクションになっています。天王星と冥王星のコンジャンクションは水星に支配され(r.5)、それはファイナルディスポジターになっており天王星と冥王星にスクエアにもなっています。太陽も5ハウスを支配し、火星と正確にコンジャンクションになっています。

このアーキタイプ的な意味は簡単に確かめることができるでしょう。1968年の夏は、若者たち(5ハウス)が攻撃的に(火星)民主党全国大会(8月26ー29日)で抗議したときです。結果として暴動や動乱(天王星と冥王星)が起きました。シカゴ市民は、他の人々達がどう彼らを見るかということに敏感になりました(DSC上の海王星)。まさに「世界全体が注目していたのです」

例2:1981年夏イギリスロンドンで蟹イングレスチャートを作ってみてください。[June 21, 1981; 12:45 pm; ASC=26-Virgo-57]

太陽と水星がMCとコンジャンクションになっており、水星はMCの支配星にもなっています。太陽と水星は同じく水星が支配するASCとスクエアにもなっています。人々(ASC)と王様(太陽、MC)の間違いようのない結びつきが見られます。

木星と土星のコンジャンクション(教会、国家、社会的権威、君主政治!!)もまたASCとコンジャンクションになっており、太陽と水星、MCとはスクエアになっています。木星と土星は金星に支配され(10ハウス内)、それは月に支配されています(10ハウス支配星)。

海王星(7ハウス支配星)はICとコンジャンクションになっており、ASCとスクエアになっています。

このイングレスは君主的な華やかさや状況を壮大に祝うことで人々を君主と結びつける偉大な国家のイベントについて語っています。アングルの重要性かロンドンはこの時期世界の中心になっているでしょう。このときの「見た目とは異なる」性質は、童話的な優雅さが皆を魔法にかけるのでとてもあり得ます。

もちろん、私たちはチャールズ皇太子とダイアナ嬢の結婚式(1981年7月29日)について語っています。

例3:1989年冬(北半球)つまり夏(南半球)の南アフリカケープタウンの山羊イングレスチャートを作ってください。[December 21, 1989; 11:22 pm; ASC=29-Leo-05]

射手の火星がASCとスクエアになっています。火星は木星(4ハウス支配星)に支配され、それは天王星(7ハウス支配星)とオポジションになっています。この木星と天王星のアーキタイプは即座に「自由」や「大ブレイク」のテーマに注目させます。また、太陽(ASC支配星)は天王星とコンジャンクションになっています。

即座に私たちは占星術シンボルから意味を組み立て始めます。国民(ASC)のリーダー(太陽)や政治的対抗勢力(アフリカ人民会議・4ハウス)が、長い戦いの末(火星)、外部の公共サポートの人道主義的努力の末(天王星、7ハウス支配星)、自由になる(木星と天王星)。

私たちはもちろんネルソンマンデラの解放について話しています。牢獄からの解放はトランジットの金星がイングレスチャート12ハウス支配星である月と正確にスクエアとなった1990年2月11日に起こっています。

例4:2005年春のヴァチカン市の牡羊イングレスチャートを作ってみましょう。[March 20, 2005; 1:33 am; ASC=04-Leo-37]

土星はMCと分まで正確にスクエアになっており、土星(12ハウス在住)はファイナルディスポジターである月(12ハウス支配星)に支配されています。月は火星(MC支配星)とオポジションになっており、それは土星に支配されています。火星はキロンとコンジャンクションになっています。

疑いなく、私たちは長期的な病気、入院、困惑がローマカトリック教会のリーダーに影響していることを理解します。

驚くことに、太陽(9ハウス在住、ASC支配星)は正確に木星とクインデチレになっており、それは太陽とコンジャンクションになっている金星に支配されています。最終的に、ヨハネパウロ2世教皇は彼の下の人々から愛され崇拝されました。彼は最高の教皇であり、2005年4月2日の逝去後、信奉者達は彼のために意欲的に聖者の地位を求めました。

このヴァチカン市のイングレスチャートの重要性はまたこの日の直前直後の日蝕月蝕チャートを見ても推測できます。それらすべてはイングレスチャートのアングルに1度以内で第四ハーモニックのアスペクトを形成しています。

例5(未来を考える):これから来る2006年秋の天秤イングレスチャートをワシントンDCで作ってみましょう。[September 23, 2006; 12:03 am; ASC=05-Cancer-27]このホロスコープは年末の3ヶ月の期間のアメリカ国内の雲行きの感覚を伝えます。

占星術に関して知っているすべてを適用し、前の4つの例で私が示したガイドラインを意識して、このホロスコープからどんな重要性を探り出すことができるでしょうか。

最初に気がつくことは天王星がMC上にあることです。これは政権を持つ党に関する変化や不安定さを示すかもしれません。天王星(9ハウス支配星)は国際的な要因や外交政策の方向性がその様な変化の触媒になる可能性に注目させます。

天王星は海王星(MC支配星)に支配されており、それは土星(7ハウス支配星)とオポジションになっており、土星は太陽に支配されており、それはASCとスクエアに、そしてMCとクインデチレになっています。アングルはジージー音をさせており、大統領や彼の内閣の関わりが強く示されています。

私の次の質問はこのイングレスチャートとUSAの国の始原図の比較を必要とします。興味深いことに、シブリーのUSAチャート[July 4, 1776; 5:10 pm LMT; Philadelphia, PA]を見慣れている人々は次の点に気がつくことでしょう。

1).イングレスチャートの天王星ーMC=シブリーASC=魚15の月蝕(2006年9月7日)

2).イングレスチャートの太陽=シブリーMC=乙女29度の日蝕(2006年9月22日)

そして、2001年9月11日の土星と冥王星のオポジションが柔軟の12ー15度領域で起り、正確に今回の1)の強調点の上で起こっていることを思い出せばぞっとせざるを得ません。

世界の唯一の軍事大国であるアメリカはいつもニュースをつくりますが、大きな活字でニュースと書かれるときもときどきあります。2006年秋もその一例になるかもしれません。

さらに興味を持たれた方は、2001年夏のイングレスチャートをワシントンDCで作ってみてください。[June 21, 2001; 3:38 am; ASC=25-Taurus-40]一度見たら目が釘付けになるに違いありません。

(訳:石塚隆一 with miu)

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