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キャリア発展のための自己分析(Self-Analysis for Career Growth)

Tyl HP Analytical Techniques June 30, 2007


とても多くの占星家の仕事を見ていると、私は多くが共有するキャリア発展の欠点があると感じます。これらの欠点は克服できるでしょう。具体的な問題を隔離し、何が障害になっているかを探り当てることで修正することができるのです。直すべき考慮点は4つあります。それらは占星術の学習とは特に関連していないことなので簡単に見過ごされているかもしれません。

私たちは占星術を(研究や歴史的な勉強をする場合を除き)コミュニケーションの技術であるということを理解しなければなりません。占星術の分析は、意味あるかたちで占星家からクライアントに伝わった分だけ重要性が生まれるのです。この土台に立てば、次の4つの考慮点が私たちの学習やワークにおける成長を助け、知識や技術に花を咲かせるでしょう。学習することへの尊敬、コミュ二ケーション能力、関係作りの気安さ、個人的な専門性。

学習:占星術の技術の全般的な展望は学習により支えられます。つまり、歴史的な発展や研究による技術の洗練、そしてそれらを社会の状況に合わせ実践的に適用する結びつけによってです。これは専門的な情報と社会心理的な意識の協調です。学習は私たちの知識を得、理解する欲求に媒介されて進みます。私たちの実際の個人的な学習適正、つまりどのように学習するかということをどう学ぶかということや、先生や模範の指導や示唆、認知された専門家のやり方などが重要になります。

学習のプロフィールは主にホロスコープの9ハウスの状態から把握できると私は考えています。そしてもちろん水星の状態、双子(好奇心や社交的会話力)、乙女(判断力)、射手(社会的な意見や知恵)、魚(同情心や多次元的視点)、月(手を差し伸べる振る舞いや記憶)なども重要になります。

とくにアメリカでは、9ハウスの支配星へのハードアスペクト、あるいは9ハウス内における重要な天体配置は高い確率で教育の中断を推測させることを知っています。これは17-19の年齢範囲でのソーラーアークやトランジットに反映されるでしょう。(中断は「放棄」を意味しません。学ぶ動機が強く、知りたいという強力な欲求を持つ人は戻る道を見つけるか、上級な学習を個人的に追求する(おそらく人生を通して)やり方を見つけるでしょう)

私たちの学習のベクトルは初期の両親の影響により擁護されなければなりません。学習を通して成長するパターンは家や学校、その先の環境の中で作られ発達します。これが占星家の成長を把握する重要な鍵になります。占星家の中には、深く学ぶ方法や人生を学ぶこと、占星術の技術を学ぶことを単に欲しない人々もいます。

コミュニケーション能力:私たちはどのようにコミュニケートするでしょう。私たちのコミュニケーションは過度に暗く、あるいは楽観的に、控えめに、横柄に、自分の問題を反映し、などしていないでしょうか。なぜでしょう。きちんと言葉に耳を傾けてもらうためにはどのように調整するとよいでしょうか。相手に喜んできいてもらうには!

要点は明確です。つまり、もし私たちがうまく話すことができなければ(これには言葉の内容とともにまなざしにこもる情熱も含めてですが)、コンサルテーションをする占星家にはなれないということです。

コミュニケーション能力は主にホロスコープの3ハウスの状態から把握できると私は考えています。そしてもちろん、水星の状態、双子、乙女、射手、魚、月なども重要になります。(これで2度目の繰り返しになりますが、これらのサインは、反応しやすい特徴を持つサインだから重要になるのです。私たちは学習に反応する、コミュニケーションを通して反応するのです)

私たちの人生におけるコミュニケーションのベクトルは、しばしば両親の模範により劇的に鋳型にはめられています(声の調子や言葉遣い、姿勢にさえも)。私たちがどのようにコミュニケートするか、どのようにコミュニケーションプロフィールを発達させたかということの意識化は占星家としての成長にとても重要です。コミュニケーションに問題があるのであれば、それがちょっとした気後れやぎこちなさだとしても直していく必要があります。

関係作りの気安さ:コンサルテーションを行う占星家であるということは、関係作りの能力も必要になります。とても多くの人々が占星術の発展について、他人と関わることに関する個人的な難しさという理由で伸び悩んでいます。これらの困難の背後にある問題は、自己価値に関する不安や愛される存在ではないという感覚、他人の存在の前での自分自身の存在を信じられないなどという感覚から強固に形成されています。

振る舞いにおける防衛的なモードは他人から分離させます。もし太りすぎていれば、私たちは隠れたくなるでしょう。罪の意識や自己非難の過剰な重荷を持っていたら、対人関係やコンサルテーションの会話において容易に光り輝くことはできないでしょう。もし私たちが十字架を背負っていたら、人生に恨みつらみを抱えていたら、問題を抱えた品行をしていたら、私たちはどのようにこれらを最終的に解決し、問題を脇へおさめ、私たちの最善をクライアントに提供できるでしょうか。

私は関係作りの気安さは主にホロスコープの7ハウスの状態から、そして2、5、11ハウスの支えを得ながら把握することができると考えています。占星家にとって関係作りの気安さの要点は、与えることにおける自信と喜びです。

個人的な専門性:専門性は人生において個人としてのアイデンティティとともに私たちの分野での実践家としてのアイデンティティを定義することを助けます。専門性は洗練であり、今日この時代においては、私たちのサービスで利益を得るための戦略的な方法論、占星術市場の中でのポジションを決めることにつながります。

例えば、私はビジネス界における経済的なしくみについて全く情報を持っておりません(言葉遣いに注目)。私のクライアントはこのことを知っています。私に金銭的ビジネス的決断のための相談をしにくる人は一人もいません。私は金銭的に高いレベルの取引を行っているようなクライアントをとても多く持っていますが、彼らは私が他の専門性において、とくに初期の家族の中での成長の問題や大人になってからの対人関係、人員の分析などについて優れているから私のところへやってくるのです。

私はビジネスについては学ばないことを選択しました。そして、私は自分を芸術的な分析家であり、ビジネスマンではないと認識することでその立場を正当化しました。単純に私の性に合っていないのです。この専門化は私のキャリアのとても早いうちに始まり、占星家としての自分の立ち位置を定義するのに役立ちました。

同様に、発達においてのスピリチュアルな、宗教的な、あるいは秘教的なテーマを評価でき、そのテーマについてある程度深く精通しているものの、私はいわゆる「スピリチュアル占星術」の専門家ではありません。自分自身が何でないかを知ることは、賢い知恵です。それにより、自分自身が知っていることをとても効果的で充実したものにすることができます。

興味深いことに、専門性はしばしば専門分野になる分野における個人的な問題を解決するプロセスから生まれます。困難な初期の家庭生活を送った人は長引く問題を解決し、初期の家庭生活における問題の専門家になるかもしれません。つまり、彼/彼女はこの複雑でとても広い分野について学び、それをどうコミュニケートすればよいかを学び、クライアントとの関係においてそれをどう提示したらよいかを学びます。

ーーこれらの4つのポイントは、私たちの占星家としての成長の印となるだけでなく、私たちのイメージを輝かせます。私たちは、常に、学習、コミュニケーション技術、関係作りの姿勢、そして専門性を通して洗練し続けなければなりません。私たちはいつもより素晴らしく進歩できるのです。

ーー私はこれらの問題についてとても強い関心があります。占星術の熱心な学徒に最善の結果を得てほしいのです。これらの問題は戦略的にマスターコースに織り込まれています。受講者は常に振り返り、発達の刺激を受けます。自由のプロセスと安全の達成はときどき大きな努力とともに勝ち取られます。しかし、それらは勝ち取られ、学徒とその他者へのサービスの開花こそが、師の存在意義なのです。

(訳:石塚隆一 with miu)


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