HOME > ESSAY > TECHNIQUES

冥王星のハウス

Tyl HP Analytical Techniques December 31, 2009


冥王星のハウスについて、エキサイティングな具体的な詳細を暗記するのでなく、分析的な意識化を豊かにサポートするその配置の感覚や論理を評価するため洗練された(となることを望む)視点で見ていきましょう。[この概要の多くは「Synthesis & Counseling in Astrology」のP191ページから始まる部分から転用しています。]

私は長い間冥王星のアーキタイプを「展望」と説明してきました。それは人生の発展における個人的な展望の確立や維持、防衛の個人的努力を象徴します。冥王星の入居するハウスは、個人的な資源を確立し、維持し、防衛するために努力する必要があると考えることができます。

例えば、アセンダント内の冥王星は自己の強い意識化を確立するための衝動や欲求を推測させます。地位やアイデンティティに感する不安のエネルギーは個人的な展望をしっかり確立しそれを強く投射することに焦点化するでしょう。個人の資源を蓄積し、維持し、防衛する欲求に占有されるでしょう。このような人は疑いなく対人関係の中での個人的なポジションについて鋭く意識しており、他人との資源の交換は自分を定義する上でとても重要になります。綱引き状態から、豊かなパートナーシップまで、さまざまな状態が考えられます。

出生図で冥王星が2ハウスに入っている場合、個人的な展望の強調は明らかに金銭/愛、自己価値の物質的価値や心理力学的意識化という視点になるでしょう。環境からのストレスは主にこのような視点から理解されるでしょう。振る舞いの資源は物質的または感情的安全の象徴や対象を蓄積し維持し防衛するのに一生懸命になるでしょう。成長に関する不安や衝動は「私はどれだけ価値がある?」という動機付けの質問の範囲で息衝いています。

3ハウスの冥王星は、個人的な展望が情報交換や、個人的な意見や情報と他人の意見や情報を対応づけることを通して自己意識をつくることに結びついています。重要な質問は「私の立ち位置はどこ?」であり、その答えは、このハウスの資源は次のアングルである4ハウスへこぼれていくので、地位やアイデンティティお明確にします。静寂で従順から勇気があり進歩的までの帯域幅があります。

4ハウスでは、個人的な展望は初期の家庭環境の関心ごとに結びついています。プレッシャーの下では、「癇に障ること」があり、初期の人生に始まった防衛パターンは日常化し永続するようになっているでしょう。それらは振舞いの習慣になるのです。

5ハウスでは、感情の競技場、愛を与えることに関するさまざまな次元で鋭い個人的焦点を持っているでしょう。自己を与えることに関する複雑な不安の帯域幅が成長の最前線へ持ち込まれ過剰補償的なやり過ぎへと拡張されます。

6ハウスでは、冥王星は個人的な展望を通常は仕事の状況で見られるような協力関係の力学へ持ち込みます。協力的な現場の中で個人的な意見は相互関係の中で試され測られ、アイデンティティはさらに定義されます。

出生図での冥王星の配置は入居しているハウスとともに支配しているハウスにも関連します。蟹座冥王星の世代は通常蠍座をカスプに持つハウスとはトラインの関係になっています。例えば、アセンダント内の冥王星は、愛を与える、自己を与えることに関する動的特性に強力に増強された自己意識の強い投影(推定される5ハウス上の蠍座とのトライン関係を通し、利益を求め個人的展望を投機的に投射)の特徴を持っています。もし蠍座が4ハウスにあれば、アセンダント内の冥王星は初期の家庭の資源や発達を消化し強力な個人的投影の支持構造をつくる必要があります。

獅子座の冥王星の場合、蠍座のハウスとは通常スクエアになります。蠍座のハウスの視点に関する成長の緊張が冥王星の入居するハウスへ強力に持ち込まれます。乙女座の冥王星の場合、蠍座のハウスとの関係は通常セクスタイルであり、これらのハウスに関する資源や体験の間に支持的なつながりが推測されます。

7ハウスの冥王星は、個人的な展望は社会的な投影やその私たちへ向けた反射に依存します。対人関係は個人的展望を明確化する競技場になります。膨大な公共への情熱や公共への投影が可能であり、あるいは浸透する困難が生産的な関係をつくることを困難にします。7ハウスの獅子座の冥王星はミッドヘブン上の蠍座とスクエアの関係になる可能性が高く、仕事の地位やキャリアを通し社会でのアイデンティティを確立するための強力な成長の緊張が加えられます。

8ハウスの冥王星は個人的な展望と他人の価値観に関する深いこだわりに関連付けます。質問は「他人に関連して私はどれだけ価値があるか?」でしょう。性的な競争力はいつも査定されなければなりません。8ハウス冥王星の内省的な要求はしばしば巧妙にオカルトや占星術、無意識などの研究へとつながり、プレッシャーの下では、心理セラピーを通した成長が可能かもしれません。

9ハウス冥王星はしばしば「全ての答えを知ること」に焦点化しています。このような個人は世界に対して孤独に高い意識の情報や意見を通した自己の保護を行っているように感じるかもしれません。

10ハウス冥王星は個人的なアイデンティティの明確化に関する達成や報酬の認識を必要とします。これについてはあまり疑いの余地はありません。しばしば地位の問題は自己宣言を通して確立されます。ユリゲラーはそのよい例です。

11ハウスでは、冥王星は、通常、個人的な展望は賛同や受け取る愛、友人のサポートに依存することを推測させます。これらの関心ごとに関するナイーブさがあることがあり、他の人々に対する自分の価値の展望を仕事の収入により確立する傾向があります。

12ハウスの冥王星は、敏感に秘密裏に査定され整理された体験の蓄積の領域内に個人的展望を確立します。成長時にプレッシャーがあった場合、個人的なポジションは社会的な期待や秩序を維持する為に社会が課するコントロールの層の中に見失われる可能性があります。一歩退いた防衛的な姿勢が見られる可能性もあります。「世界は私をわかってくれない」

出生図の冥王星の配置はホロスコープを一目見たときの「印象」を与えます。


チャールズ皇太子(1948年11月14日午後9時14分ロンドン生まれ)

例えば、チャールズ皇太子(1948年11月14日午後9時14分ロンドン生まれ)は1ハウスに出生の冥王星を持っています。全般的に(状況的に)彼の人生の発展の背景に、彼は強力な自己意識を発達させる必要がありました。自分が誰だかを確立しそのポジションを防衛する必要があったのです。言い換えれば、彼は「独立した男」である必要があり、おそらくそれは戦いだったのでしょう。冥王星は5ハウスを支配するので、おそらく、5ハウスの事象ー愛を与えることに関する緊張があったのでしょう。さらに、冥王星は5ハウスカスプ上の太陽とスクエアでミューチュアルレセプションになっています。彼のアイデンティティには多くの抑圧があったでしょう(太陽はアセンダントを支配)。チャールズは一方でベストな状況を作り出すために流れに身を任せますが、他方でその事によりとても苦しんだかもしれません。

ーーさらに深めるために、ドナカニンガムによる冥王星の記事を参照してください。skywriter.worpress.com

(訳:石塚隆一 with miu)


Essay < Page top <