私たちの中のジプシー
Tyl HP Analytical Techniques April 30, 2010 Management of Measurement Constructs
３０年ほど前、ビジネスマンのクライアント（今だによく連絡をくれます）と私は電話で相談をしていました。彼は引越しなどが必要となる大きな仕事のオファーを受けたところだと報告していました。私たちはその可能性を以前のコンサルテーションで探求していたのです（トランジットの天王星が彼のミッドヘブンにコンジャンクション）。
私はそのオファーが「突然」あったのかどうかを尋ねました。彼は確かにそうだと応えました。それはほとんど事故のように電話での会話の中で状況が作られたとのことでした（明確に冥王星的）。
「その会話は友人とでしたか？」と私は尋ねました（１１ハウス支配のトランジットの木星が同時に彼の出生の木星とスクエアになっていました）。
「そうです。私はこの男性を友達と認識します。」そして、私はクライアントが更なる詳細を待ちながら眉を上げているのは確かだと思いました。
「その男性は赤っぽい髪の毛で赤い顔などしてはいないかい？」私はさらに尋ねました（水瓶座のシンボルをさらに追求）。
「確かにそうです！」
「そして、ジョージ、もうひとつ質問していいかい。間違っても見失ったとは思わないでほしい。その友人と電話をしているときに…」
「それは昨日の夜、夕食後の話です。」彼が割り入って話しました。
「あなたたちの会話は雷とともに進められていたのではないかい？」（トランジットの冥王星が火星とタイトにスクエア）
「そうです!! 喋ってる間雷が鳴っていました！ すごい」
これはエキサイティングな体験で、今日でもクライアントと私はときどき「雷の予言」と言及し、私の中のジプシーがコンピューターの水晶玉の中でぶくぶくと膨れあがります。
クライアントの時期表示はすべてとてもタイトに形成されていました。私は単に象徴を創造的に確実に、もし適合性がなくなったらすぐにストップする心構えをしながら進めていったのです。しかし、すべては機能しました。事後になれば、それらはすべて私たちにとって明確になります。しかし、日常のクライアントに対して日々これを行う勇気を持ってないだけです。
しかし、それをジプシーの魔術と呼ばずにこのレベルの詳細へとアプローチすることもあります。例えば、バーニー・マドフ（１９３８年４月２９日午前９時５５分ニューヨーク州クイーンズ生まれ、スタークマンのレクティフィケーション）はしばしば巨額の富に関わることを示す天王星＝木星／冥王星（オプラウィンフレイも参照）を持っています。マドフの天王星は８ハウス（他人のお金）を支配しています。オプラの天王星は２ハウスを支配しており、どちらも１１ハウスとの強力な関連性を持っています。つまり、一緒に富を目指して努力する小さな組織、友人のグループを示します（１１ハウスは１０ハウスから２番目ということも注目してください）。
バーニー・マドフ（１９３８年４月２９日午前９時５５分ニューヨーク州クイーンズ生まれ、スタークマンのレクティフィケーション
ケネス・スター（１９４６年７月２１日午後６時５６分テキサス州ヴァーノン生まれ）はちょうど現在SA太陽が牡羊ポイントに入っています。SA金星（９ハウス支配星）＝冥王星（７ハウスに入っているMC支配星）にバックアップされ、強力に公の目前に出てこようとしています。私たちは９ハウスの報酬を期待することができます。スターは本を出版したところであり、同時にベイラー大学の学長に指名されました。実現可能な詳細であることを理解してください。
ケネス・スター（１９４６年７月２１日午後６時５６分テキサス州ヴァーノン生まれ
イスラエルはちょうど今SA天王星が１１ハウス支配星の出生の太陽に正確にスクエアになっています。私たちは３月の今、イスラエルとその主要な同盟国である（１１ハウス：友人）アメリカの間で大きな緊張を体験しています。
昨年のオバマ大統領のホロスコープをみると、２ハウスの２つの支配星同士（火星と海王星）がソーラーアークでコンジャンクションになっており、経済的な危機を推測させます。
バラク・オバマ大統領
これらの数例は、体験や同じ分野で活動する他者から学ぶことにより安定してくるシンボリズムの扱いを示します。私たちがハウスの支配関係やアスペクトのエネルギー、天体のアーキタイプをたどるときはいつも内面のジプシーを活性化します。私たちはさらに象徴を一歩深めることができるのです。
解釈の具体性を成長させるために、私たちはクライアント（ファイルフォルダーを使っています）や国家について個人的な記録、つまり「何が起こりそうかリスト」のノートに天体配置と結果をメモし、詳細を深めていく必要があります。これにより経験的な知識や自信を積み上げていくことができます。
ここで劇的な予測にトライしてみましょう。オバマ大統領は２０１１年７月にSA冥王星＝土星が正確に形成されます。関連する期間はだいたい２０１１年１月から２０１１年１０月頃です。この時期表示の象徴は政府との大きな緊張や個人的な記録崩壊の可能性に関連します（ファイナルディスポジターである土星は１２ハウスを支配しその中にあります）。同時に、トランジットの海王星は彼のMCとスクエアになります。それは上に挙げた劇的なソーラーアークに含まれる冥王星に支配されているのです。
権力を持つ政府、大統領自身を示す１０ハウス支配星（冥王星）が管理的な機構（１２ハウス内の山羊座の土星）と衝突します。それは伝統的な損失、明確に表現される損失を表す時期表示です。そして私たちは大災害という言葉も許さなければなりません。
オバマ大統領にとって個人的な次元では１２ハウスは健康状態の問題や悪ければなんらかのかたちで権力や管理的立場からの失脚を約束します。大統領としての次元では、健康維持あるいはそれを備える機構の崩壊が強力に推測されます。劇的に自分自身の政党内からということさえ考えられます（冥王星に支配される１０ハウス）。
これは国にとって全くよい時期表示ではありません。この考えを提示することは自分自身でも不快ですが、シンボリズムをこのように提示することが、私たちが冥王星＝土星を解釈してきたやり方です。私はシンボリズムをより詳細に追求しました。そして様相は不快なものだったのです。どうなるかはこれからわかるでしょう。
２０世紀で最も有名な占星術師はエヴァンジェリン・アダムスです。エヴァンジェリン・アダムスのホロスコープへの取り組み方や市場での評価の研究（カレン・クリスティーノのアダムスのテクニックに関する本を参照）から私はアダムスがそのときのチャートを目の前にし、「ホラリーの枠組み」の中で解釈を進め、クライアントの誕生日のソーラーチャートや概算のソーラーアーク、あるいは単に正午の天文歴リストを少しだけ関連付けていたことを理解しています。コンサルテーションの瞬間のチャートに精通することにより、このようなアプローチを取り入れることができます。そのチャートのアングルがクライアントのチャートのアングルや太陽、月に強く関連することはよくあり、そのときの心配ごとをコンサルテーションチャートからとても生き生きと描き出すことができます。
私は内面のジプシーの魔術を見つけようとカタログのような魔法の具体性を見つけることを期待し、考慮する天体配置を増やしすぎていると思います。本当は解釈の慎重さをフレキシブルに応用しながら詳細の解釈へと進めるべきでしょう。
材料はすでに揃っています。練習こそが熟達の道です。
（訳：石塚隆一 with miu）