2014/04/18 カーディナルクライマックスと占星家の役割 第8号

▼ノエル・ティルJAPANニュースレター


2014/04/18 カーディナルクライマックスと占星家の役割 第8号


こんにちは、ノエルティルJAPANのユピテルジョージです。

4月もいよいよ半ば。いかがお過ごしでしょうか。

今日は、石塚先生からのカーディナルクライマックスについての特別なレポートをお届けします!

この変化と変容の時代に占星術家はどのようなあり方が求められているのでしょうか。

今日も、とても読み応えのある深い考察です。どうぞお楽しみください!


★カーディナルクライマックスと占星家の役割 石塚隆一


みなさんこんにちは、石塚隆一です。

「天体は何もしない、人間が物事を成すのである」私はティル先生のこの言葉をとても重要に受け止めています。また、月が過去の恩恵を繰り返す光、太陽が全く新しい未来を創るエネルギーだとすると、太陽のエネルギーを使って全く新しいものを創っていく努力はとても重要だと思います。象徴の理解を通してこのような視点に精通する占星家は、いろいろなかたちで新しい未来を創り出すサポートができることが理想的だと思います。特に、2008年ごろから2015年ごろまで続くいわゆるカーディナルクライマックスと呼ばれる配置がとても活性化している今、このことを強く感じます。

カーディナルクライマックスの前半は天王星や冥王星と土星が接触することがテーマでした。これは、土星が示す集団や組織の秩序や構造を改善する必要性の認識と考えることができます。ちょうど、このあたりの時期に改善すべきポイントが強く意識されたかもしれませんが、実際の改善は少しずつ進みます。そして、後半の天王星と冥王星のスクエアが続く期間ではさまざまな改善策を試行錯誤していくと考えるとよいと思います。つまり、ちょうど現在は「古いシステムを変える必要性は十分に意識されており、変化をしっかり進めるための改善策を模索している状態」と認識をするとよさそうです。それには新しいシステムを考案しなければならない必要性があり、そこに太陽の力がとても必要になってくるのです。そして、占星家にとっての太陽の力とは、象徴をきちんと現実に合わせて対応させ、状況に即した洞察を得ることだと私は考えます。

私はぜひ占星家のみなさんに最近の個人天体の逆行の連続と天王星と冥王星の「改善策の試行錯誤」を結びつけて考えてほしいのです。

昨年のクリスマス前、12月22日に金星が逆行になり、その後交代するように2月には水星、3月には火星が逆行になりました。これは、5月20日まで続きます。

一方、2012年6月から2015年3月までに7回スクエアを繰り返す天王星と冥王星には、ちょうど個人天体の逆行の連続に合わせて今年の1月と4月に木星と火星が参加し、試行錯誤を活性化しています。

さて、逆行という現象は地球からの見た目の動きが逆戻りする(過去を振り返るという意味に関連)という特徴がありますが、同時に逆行時にそれぞれの天体は「太陽よりも地球を優先する」という点に私は大きく注目しています(解説は松村潔著「完全マスター西洋占星術」逆行のコラム参照)。つまり、天体が逆行しているときは、みんなで行っていることより個人の目の前のテーマに意識が向きやすくなり、理性より感情を優先しやすい傾向が出てくると考えられます。平たく言えば、それぞれが少しずつわがままになり、人々の間の意思疎通ができにくくなる傾向が表れるということです。ハードアスペクトも考慮に加えると、対立や喧騒が起こりやすくなることが考えられます。

しかし、ぜひ「集団のシステムの改善策の模索」という視点に立ってこの傾向を考えてみてください。古いシステムを改善していくには、今までになかった新しい視点を考慮していくことが重要です。つまり、個人個人が今まで集団に遠慮して主張を抑えていたテーマを表現することによって(逆行火星)、そしてそれを集団の中で共有し多くの人々と一緒に追求することによって(木星)、究極的な改善策(冥王星と天王星)が見つかるのではないでしょうか。

このように考えると、実際の現場では一見物事がうまく進みにくいように感じるかもしれませんが、新しいシステムを考えていく際にとても重要なヒントがたくさん出てくる可能性があるわけです。

さて、ここで象徴はいろいろな次元で当てはめられるので、「集団」をぜひいろいろな次元で考えてみてください。政治や自治のあり方から、それぞれの通っている会社などもみんな集団です。ぜひ天体の動きと見比べながらここ数ヶ月の出来事の動きを振り返ってみてください。あるいは、家族や親密な関係、さらに、いろいろなテーマを同時に抱えながら生きる一人の個人も象徴的には「集団」として考えることができます。そして、みなさんもそれぞれの場でじっくり考えながら、これらの天体の動きからいろいろな洞察を得て、生活に活かしてくださいね。

「天体は何もしない、人間が物事を成すのである」ティル先生のこの言葉、とても奥が深いですね。


★ニューヨークプレミアムインタビュー


ニューヨークからお届けする3回シリーズのプレミアムインタビュー。今年の来日セミナーのテーマでもある「クリエイティブアストロロージャー」について、とても分かりやすく理解できるビデオです。こちらもどうぞお楽しみください。

【プレミアムインタビュー vol.01】クリエイティブアストロロージャーとは?

▼インタビューの視聴はこちらから

【プレミアムインタビュー vol.02】従来の占星術と、新しいノエルティル式心理占星術の違いについて

▼インタビューの視聴はこちらから

【プレミアムインタビュー vol.03】ノエル・ティル式占星術における「家族関係について」

▼インタビューの視聴はこちらから


★編集後記


カーディナルクライマックスのもとで現れる「集団のシステムの改善策の模索」という深いテーマについての考察。時代の変節点だからこそ、巨視的な観点から自分自身の人生のストーリーを見つめることで、新しい気づきも得られます。今日もとても読み応えのある内容でしたね!

日本のティルチームも、新しい書籍の翻訳、そして9月のセミナーに向けての準備を着々と進めています。皆さんに、これからもノエルティル式心理占星術の素敵なエッセンスをお届けしていきますので楽しみにしていてくださいね。

それでは、次回もお楽しみに!!!

ユピテルジョージ


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▽本日の【ノエル・ティルJAPANニュースレター】はいかがでしたか。皆さんにとって、素敵な2週間になりますように。次回もご期待ください。

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